うーーーーん。
唸りながら読んだ。
付箋貼りながら読んでたら、付箋だらけになってしまった。
もともとオレは酒井順子の本は好きでよく読んでるんだけど、これは今まで一番ヘヴィーだったなー。
『負け犬の遠吠え』よりも更に、奥深いところをついていて、ポリティカル・コレクトネスの問題もあり、非常に表現しにくいところを、明晰に、表現している。
男がこれを書いたらアウトだろうけど、酒井順子だから、書ける。
でも、女は子供を産むためにはタイムリミットがあるから、そこで色んな緊張が生じるけど、男は産む性じゃないから、子なしでもヘーキみたいなことが書いてあるけど、それは間違ってる。
男だって、結婚してなかったり、子なしだったりしたら、周りから、不快なことを、いろいろ言われるよ。
はっきり言ってそれは完全なセクハラなんだけど、男に対するセクハラは、より見えにくいから、たいへんなんだよ。
男に関する記述以外は、ぜんぶ納得だけど。
そうなんだろーなー、とか、あるよなー、とか思いながら読んでた。
現在の時代状況を正確に表現してる。
野田聖子ちゃんの記述とか。オレも彼女が書いた本を読んだし。
それに安倍昭恵にインタヴューしたこととか。政治の世界なんて、野蛮な風習もいっぱい残ってるから、彼女はほんとうにたいへんだったと思う。
酒井順子が途上国の貧しい子達に里親制度で献金をしていて、その子たちに合うために現地へ行ってみたら、インフラストラクチャもぜんぜん整ってなくて、貧しいんだけど、ある意味、日本人より幸せそうに見えて、考え込むカンジが、こちらにもよく伝わってきた。
この人の洞察は、深いなあ。
- 感想投稿日 : 2016年11月14日
- 読了日 : 2016年11月14日
- 本棚登録日 : 2016年11月14日
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