「モリー先生との火曜日」の著者であるミッチ・アルボム氏自身が幼い頃によく通っていたユダヤ教会のラビ(宗教的指導者)との交流を描いた自伝的作品。
いつしか仕事や生活に追われ教会から離れ、信仰から遠ざかっていたミッチが、ある日、ラビより「自分の葬式で君に弔辞を読んで欲しい」と頼まれるも、今の自分に弔辞を述べる事は難しい。かといって断る事もできずに、ジャーナリストらしくラビの取材を始める。ラビに日頃の疑問を投げかけつつ、ラビの生き方や考え方また語らいの応答を通して自らを省み、新たな価値観へと変えられていく。ラビの取材を続けること8年余り、キリスト教の牧師とも出会う。異なる宗教、異なる人種との交流は頑な心を少しずつほぐしていく。
「人はどこからでもやり直すことができる」このことに真に気づく時、人は変われるのだと思わされる。
ラビの説教で農場主が「嵐の中で眠れる人」という推薦状を持った男を雇ったという話しがある。実に深いイイ話しだがここで書くのは避けておこう。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
一般書
- 感想投稿日 : 2013年1月29日
- 読了日 : 2012年11月20日
- 本棚登録日 : 2012年10月4日
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