もっと早く読むべきだったと思った。1985年8月12日群馬県御巣鷹山に日航機が墜落し520人の命が失われた事故で、身元確認班の班長となった警察官による記録である。
事故後、次々と送られてくる遺体の数の多さ、状況の日を追うごとの凄惨さにまず驚かされる。その仕事は、夏の暑さと遺体の損傷の酷さとによって、大変さが増加の一途を辿る。それでも、著者が書き続けたのは、現場を知るものだけが確信を持っていえることを伝えたかったからだという。著者は、こうした事故を正しく伝えること、無言で亡くなっていった多くの人びとが遺したことを伝えることの重要さを感じ、多くの人に読んでほしいと願っている。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
医・人・いのち
- 感想投稿日 : 2013年9月5日
- 読了日 : 2013年8月
- 本棚登録日 : 2013年9月4日
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