イラク戦争や、北朝鮮拉致問題、
オウム事件などについての矛盾や欺瞞、
そういった、「メディアでは語られないもの」について、
「語られていないものがある」という自覚を持つこと。
寄稿された文章が中心で、重複する内容も多いため、
途中で投げだそうかとも思ったが、
読んでいるうちに、どんどん引き込まれてしまった。
ある意味正論ではあるが、「では正しいって何?」という
問題設定から入らなくてはならなくなる。
そういう問題設定を促す読み物なのかもしれない。
表現されている時点で、ノンフィクションというものはなく、
ノンフィクションというものがあるとすれば、
それは表現ではなく情報だ、という見方が根本かもしれない。
その情報すら、意図的に、もしくは無意識的に、
選別された結果である可能性が高いのだが。
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(目次)
世界は今、僕らの同意のもとにある。
(作られる聖域、戦争は嫌だという「感情」 ほか)
いつになったら、日本は大人になるんだろう。
(タマちゃんを食べる会、で、何だったんだろう、あの牛丼騒ぎって。 ほか)
メディアは、どこまで無自覚に報道し続けるのだろう。
(メディア訴訟は黒星続き、消された五分間 ほか)
二十一世紀のメディアを生きる人々
(戦場のフォトグラファー、精神科救急研修医。 ほか)
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
本・雑誌
- 感想投稿日 : 2018年10月12日
- 読了日 : 2011年8月30日
- 本棚登録日 : 2018年10月12日
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