幽霊伯爵の花嫁 -彷徨う少女と踊る髑髏の秘密- (小学館ルルル文庫 み 4-6)

著者 :
  • 小学館 (2012年11月27日発売)
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感想 : 14
3

"「でしたら、あなたのお母様は私ということになりますわ。だって、私とあなたのお父様は夫婦なのですもの」
途端に、少女のくりくりとした目が、零れ落ちんばかりに大きく見開かれる。
「いや、ちょっと待て」
珍しく動揺した様子でジェイクがサアラに待ったをかけた。しかし、サアラはそれを聞かず、少女を見つめ返す。
『おかあさんなの?』
「ええ、そうですわよ」
唖然とする家人たちの中、サアラは自信満々にそう言い放った。少女はサアラの内側を覗き込むように、大きな目でじっとこちらを見つめてきた。その末に、
『おかあさん!』
歓喜の笑顔と共に叫び、ジェイクから離れて抱きついてくる。
「お前……話をややこしくするなよ!」
エリオスが刺々しい声でそう言い放ち、もう付き合っていられないとばかりに、足音荒く歩き出した。そして、一人食堂に入ってしまう。"[p.95]

6巻目。
7年前に割とがっつり会ってるじゃん会話もしてる!と叫びたくなったけど誰も会話などしてないとは言ってない。明言がなかっただけで、2人ともこのころのこと覚えてる……?サアラは少し微妙だけどジェイクはしっかり覚えてそう。
骸骨やリオンの正体にうっすら勘付きつつも、最後にぐいっと全部が明かされていく展開がほんと好き。あと皆の考えてることが割と意外で楽しい。
エリオスはいいお兄さんになりそう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文庫本
感想投稿日 : 2016年8月31日
読了日 : 2016年8月31日
本棚登録日 : 2016年8月31日

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