現代のPTA問題をコミカルに描いた私小説的な側面ももちろん面白かった。ただし、組織論の副読本として読むと、著者のいいたいこともより鮮明になると思う。それは一言でいうと先人へのリスペクトを持てということ。もう少し組織論に引きつけていうと、組織的慣性によってのみ維持されているとみえる旧来的な施策にも、表面に上がってこない裏のニーズがある場合があるし、過去の一時点では表面の部分でも合理的であった可能性があるということ。
その他に面白かったのは補佐役としての久部君の存在。組織にナンバーツーを置くのは分派を防ぐために有効なのだなーと思った。不満や反感も主流のラインで吸収してしまうシステムすげえなーと。属人的なご人徳もあるんだろうけど。
なにかで連載していたときにジェンダー的な観点から批判されていたがあの批判は当たらないなーと感じた。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年3月15日
- 読了日 : 2022年3月15日
- 本棚登録日 : 2022年3月15日
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