赤い月(上) (文春文庫 な 25-4)

著者 :
  • 文藝春秋 (2006年6月9日発売)
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本棚登録 : 82
感想 : 9
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知人からの貸し出し。
満州に渡った主人公は、夫と酒屋を立ち上げ、繁栄と凋落を味わう。どちらも戦争によるものだ。
主人公の波子が必死に子どもたちを守り抜く姿は共感したい。が、男をたぶらかしてばかりで、家族が気の毒である。人間は欲を持ち、矛盾もするものだが、それにしても自分勝手すぎて不快になってくる。
スパイのエレナ、保安官の氷室、大杉などの周りのキャラクターは良い。個性と芯があり、それぞれ好感が持てる。
当時の満州を知る素材としてはいいかも。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年3月3日
読了日 : 2013年2月15日
本棚登録日 : 2013年3月3日

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