アンデルセン童話集 1 (岩波少年文庫 5)

  • 岩波書店 (2000年6月16日発売)
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本棚登録 : 165
感想 : 17
5

ハンス・クリスチャン・アンデルセン(デンマーク語読みではハンス・クレァシテャン・アナスン)だそうです。
裸の王様,みにくいアヒルの子,おやゆびひめ,雪の女王など,よく知られた話も多いですが,特に好きなのは次の2つ。アンデルセンの童話の中ではちょっとマイナーかもしれない。知る人ぞ知るってやつか。知らない人は知らない。

「赤いくつ」
すっぱりと切られたカレンの両足が赤いくつをはいたまま,どこまでもどこまでも踊り続けていく姿のすさまじさ。カレンの小さな部屋が変化し,大天使とともに天に召されていく場面の美しさ。イメージが圧倒的。

「エンドウ豆の上でねたおひめさま」
そんなこともあるのかあ,,子ども心に,ただただ「ほんとうのおひめさま」に感心した。この話の微妙な気持ちのよさはなんだろう。こんな話をすらっとかけるアンデルセン,やっぱり天才。

アンデルセンは,パンもおいしい。デニッシュ系が特に。
ぜひコペンハーゲンに行って,人魚姫の像を写真にとりたい。

人魚姫といえば,結末がいろいろあるというのをはじめて知りました。王子を殺すことができずに海に身を投げたあと天国に行きましたバージョンと,空気のアワになって消えていきましたバージョンと,空気の精になって天国に召されましたバージョン。わたしが小学校の時に読んだのは,アワになって消えていくものでした。それだけに悲劇性が強かったように思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: こどもの本
感想投稿日 : 2009年11月27日
読了日 : 2009年11月27日
本棚登録日 : 2009年11月27日

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