サンデー毎日連載の書籍化。
往復書簡という形式のもと、中村うさぎとマツコ・デラックスが
互いの人生や性、フェミニズム、女性政治家、自意識といった様々なテーマで語りつくす。
<帯紹介文>
あたしたちは「魂の双子」
浪費・整形etc……女の業をさすらう女王様・中村うさぎと、規格外の存在感で各界を震撼させる「女装渡世」マツコ・デラックス。
みずからの魂を売り物にする2人に待つのは、天国か地獄か、それとも……!?
<感想>
マツコ・デラックスの書いた文章を始めて読んだ。
治外法権的な利を持つ「おかま」であることの、どちらの性にも属さない哀しさ、辺りが非常に興味深かった。
どんなに孤独だったり人間嫌いであっても、世間の女と男は、すべからく自分と同じ性、または関わらざるを得ない異性であるということ。
でも「おかま」はそうじゃない。
ほんの少しだけど、第3の性の深淵を覗き込んだ気分になった。
ただ残念ながら、“自分を語る言葉”は、正直あまり持っていないな、という印象。
それに比べて、中村うさぎは相変わらずすごい。
自分の考えていること・感じていることだけでなく、自分自身の人間性をどうしてここまで客観的に理性的に、一片のごまかしもなく捉えられるのか。
この本では特に、濃ーい経験を経て51歳になった中村うさぎの、人生を振り返っての赤裸々な心情吐露が読み応えあり。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2011年5月18日
- 読了日 : 2010年12月1日
- 本棚登録日 : 2011年5月18日
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