住み心地のいい離れの一軒家で一人暮らしを続ける39歳の春子、母屋に越してきた63歳のゆかりと裏手の家に暮らす新婚25歳の沙希がご近所づきあいから始まるストーリー。
3人の関係性はつかず離れずで特別「待ち遠しい」っていう関係性でもないのになぁと思いながら読んでいてやっと関するフレーズが出て来た。
春子が高校生の女の子に質問される場面。
「あのー、こんなこと急に言うてなんやって思われるかもしれないんですけど、えーっと年取るのって怖くないですか?」
怖くても怖くなくても年は取るしと返しかけて春子は思い返す。年をとることは悪いことじゃない、楽しい事も面白い事もいっぱいある、ってもっと力強く断言できたら良いのにと話しながら春子は思っていた。これから先が待ち遠しくなるようなことを、言えるようになりたい。
全く同感です。今週の俳壇に取ってあった句を添えておきます。<言はば言え老いには老いの爽やかさ>高松市に住む島田章平さん
著者のインタビュー記事は➡https://book.asahi.com/article/12535342
読書状況:読み終わった
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本
- 感想投稿日 : 2019年9月16日
- 読了日 : 2019年9月16日
- 本棚登録日 : 2019年9月16日
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