患者の気持ちがわからないと言われている医師の早坂ルミ子が、ある日病院の中庭で拾った聴診器を使うようになり、死期の迫った患者の後悔を取り除くというストーリー。
その聴診器を当てると、患者の考えていることがわかるだけでなく、患者自身も過去への扉を開けて、今後悔していることをやる直すべくもう一つの人生を追体験できる。その結果、患者はやはりこの人生でよかったのだと納得し、心穏やかに死を迎える。
4章からなり、それぞれ別の患者を描くものの、後半は少しマンネリ気味だと感じる。
人間誰しも後悔したり、あのときこうしていたらどうなっていただろう、と思うことはある。最期に自分の選択が間違ってなかったと感じられれば、かなり気持ちは楽になるんだろうと思う。
自分は最期に何を思うだろう? 後悔も執着もなく死ねるように、生きたいものだ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2023年12月21日
- 読了日 : 2023年12月20日
- 本棚登録日 : 2023年12月21日
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