下町の西洋菓子店を舞台にした連作短編集。祖父の洋菓子店で働く””亜樹”を中心とした6つの片思いの話。皆、自分の気持ちを言葉にして伝えようとしないので、もどかしく感じました。
本や章のタイトルから受ける、甘いイメージとは異なり、やっかみや嫉妬といった苦い感情表現が多いのが印象に残りました。片思いといえども、恋というには重い。仕事や立場も相まって、どんよりとした空気がたちこめます。それでも、各章の終わりには、各々が自分の気持ちに答えを見つけるので、少し晴れやかに。
おじいさんのシュークリームのように、相手に寄り添う優しさを忘れないようにしたいと思いました。
老舗の洋菓子店のケーキと、フランス菓子店が提供する本格的なケーキ。どちらもすごく美味しそうに描かれています。読んだら食べたくなるに違いありません。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2021年5月7日
- 読了日 : 2021年5月7日
- 本棚登録日 : 2021年5月7日
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