『大導寺一族の滅亡』で出てきた竜介の妹、笙子が一族の家系から封印されている理由について。『滅亡』はちょっと推理小説チックで面白かったけれど、これはいわゆる真夜中の天使とかあっちの女の子路線って感じだろうか、だからどうしたという類の話だ。<br><br>
大正時代の名家の子女が通う女学院で、エキセントリックでみんなの憧れを集めている薔薇のような少女と彼女に思いを馳せる菫のような笙子が、嫉妬の輩にちょっかい出されて余計に深い仲になり復讐が開始される……。読者の気持ちの一部の代弁者という感じの竜子が彼女たちの異常性を指摘しても「異常のどこがいけないのだ」と開き直る二人は、栗本さんの世界ではよくあるパターンなので、うん、本当によくある話じゃないかと思ってしまうのであった。'97
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カテゴリ:
栗本薫
- 感想投稿日 : 2005年7月22日
- 本棚登録日 : 2005年7月22日
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