イタリア語通訳奮闘記 パーネ・アモーレ (文春文庫 た 56-1)

著者 :
  • 文藝春秋 (2004年9月2日発売)
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お友達からご紹介いただいて、この本と、そして著者の田丸さんに出会えました。 前書きの後、最初に、「通訳はその言語の文化に同化する」と、いきなり興味深いタイトルが。 私自身、少ないながらも複数の欧米言語を話しますが、うんうん、とナットクしてしまいました。 イタリア語を学び始めの頃、感じていた違和感は、文法(あいまいな時制、例外だらけの前置詞など)のせいかと思っていましたが、原因は別にあったのかもしれないです。 語学の達人なのに「イタリア語は好きになれない」という友人、逆に英語もろくにできない(失礼!)なのに、イタリア語になると生き生きする友人、不思議だと思っておりましたが、言語との相性は、文化との相性なのだとあらためて思いました。
著者と同じ大学を目指す長女に、「偏差値にみあった語科を受ければ」というのは、見当違いのアドバイスなのかもしれないです。 
30年以上も、通訳として活躍されている著者の方の体験はおもしろく、また、彼女自身が「イタリア語通訳」は天職なのだなぁ、と感じました。 いかにも「イタリアっぽい」お人柄も、とても魅力的に感じました。 

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2009年11月6日
読了日 : 2009年10月24日
本棚登録日 : 2009年10月24日

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