速水螺旋人短編集。
「ラクーンドッグ・フリート」
科学とオカルトが同居している世界観がとてもいい。神話・民話をオカルトと言ってしまうのは強引かなと思うけど、科学と対になるものってことで。
狐じゃダメなんだよねー。狸じゃないとダメなんですよ。剽軽で憎めない存在は狸なんですよ、狐じゃなくて。
人間に寄り添って笑いを提供してきたのは狸。なんだっけ?「鬼灯の冷徹」だっけ、こんなこと言ってたの。
「ドクトルとドラゴン」
意味のない(ように思える)研究に没頭する奇人と、それに憧れる少年。
いつでもどこでも、場所を変えて時代を変えて少数派だけど存在する名コンビ。普段は迷コンビだけど、なぜか窮地を救ってしまう、というオチがつきますね。こういう物語は。
いいよねぇ、その結果少年は奇人の後継者になり、あらたな迷コンビを結成するという。連綿と繋がれてゆく営み。
今じゃあ、奇人が存在する余地がどんどん少なくなっているものなぁ。
学校では教えてくれないことを教えてくれる近所のおじいちゃん、ってもういないのものねぇ。
実際は研究が役立ったとかでなくて、という真のオチがあるんですけどね。
この2つが好きです。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2019年9月16日
- 読了日 : 2019年9月16日
- 本棚登録日 : 2016年5月1日
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