天翔る白日 改版: 小説大津皇子 (中公文庫 く 7-21)

著者 :
  • 中央公論新社 (1996年10月1日発売)
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感想 : 15

文武ともに秀でた大津皇子が、どう生き、どのように非業の最期を遂げるにいたったのか。

壬申の乱に勝利した天武天皇の改革、外交戦略の中で、大きな存在感を放つ大津皇子と鸕野讚良との攻防。自信に溢れていた日々からの転落はあまりにもあっけない。

結局…政争に敗れたのは…若かったんだろうなぁ。壬申の乱を経験し、血で血を洗う政治権力争いのいろいろを知っていた熟年の鸕野讚良に立ち向かうには、きっと若い純粋さが仇になったんだろうなぁ。

結末を知っているだけに、ずっと切なく胸を痛めながら読み進めていたけれど、やっぱり最期はたまらなくなりました。

また、あの山に登りに行かねば。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2018年5月12日
読了日 : 2018年5月12日
本棚登録日 : 2018年5月12日

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