閉校が決まっている女子大の最後の卒業生‥‥でも、訳ありで卒業できなかった生徒たちが集団生活をしながら特別補講を受けるお話。
様々な問題、悩みを抱えた女性(大学四年生だから成人していて少女ではない)たちが、まず2人ずつ同室に住まわされる。これが絶妙な割り振りで理事長の思惑通りに化学反応を起こし、お互いを成長させてゆく。
そしてこのおじいちゃん理事長がまた、ある意味くせ者で、思いっきり聞き耳立ててたり、パソコンのデータを覗いてたりプライベートなんてあったもんじゃない。
でも、理事長にとって、この女子大はとても思い入れのあるもので、だからこそどうしてもみんなを卒業させてあげたい!心身ともに健やかにさせて素晴らしい未来を送ることができるようにしてあげたい!という思いのあらわれなのです。
しかし、全てを包み込んでくれるような優しさを持つ理事長も、「いつでも困った時は戻っておいで」的なことは言わない。これが高校生の話ならまた違ったんだろうな、と思う。そこがピリリとしていて、ありふれたお話になっていなくて良かったな、と思います。
登場人物の女性たちのその後が気になる終わらせ方なので、スピンオフ的な物語が出たらいいなぁと思ってしまいます。
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- 感想投稿日 : 2020年12月12日
- 読了日 : 2020年12月12日
- 本棚登録日 : 2020年11月24日
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