20世紀SF〈5〉1980年代―冬のマーケット (河出文庫)

制作 : 中村融  山岸真 
  • 河出書房新社 (2001年7月1日発売)
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本棚登録 : 149
感想 : 15
5

20世紀SFの中で一番好き。
「姉妹たち」が最高傑作。
ジーンリッチ物はいくつか目にしているけど、これだけきっちりとまとめているものは見たことがないし、ファイナルアンサーな気がする。
彼女が見た光景も美しいし、リメイキングエデンの見た先の世の中である本作が実現するかしないかはわからないけれど、
似たような時代は来るのかもしれないと思った。
そして「優しき誘惑」もじわじわくる。
一言残した愛が終盤に効いてくる感じがたまらない。
そして自分も最終的にこんな存在になれたらいいのにとさえ思う。
「征たれざる国」には心打たれた。
橋の上のシーンが忘れられない。
コニー・ウィリスは好きだが複雑すぎてうまくコメディとして理解できなかったし、
ギブスンは初めから理解不能だった。
そこだけ残念。
後は全部好き。
私史上最高のSF短篇集。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2012年5月2日
読了日 : -
本棚登録日 : 2012年5月2日

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