デビュー作『雪冤』に続く第2作にあたる本書。
慟哭の社会派ミステリーです。
前作は、冤罪と死刑制度への是非と言ったテーマでしたが、本作は、加害者側の『更正』と、被害者側の『許し』がテーマであり、その2つを繋ぐのが『修復的司法』というキーワード。
冒頭から、犯人が分かっている本作は、倒叙ミステリの1つと言えるかも知れません。
なぜ彼は、恩師の娘を殺してしまったのか?
いくつもの伏線が散らばるなか、最後に本当の真実が明らかになる。一番大きな『動機』の謎が...
しかし、大門氏の作品は、社会的に重いテーマが多いですね。しかし、ミステリーとしての完成度も高く、最後の最後に、それらが融合するのは見事な手腕と思います。
残された者に、許しと希望があることを...
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2019年4月15日
- 読了日 : 2019年4月15日
- 本棚登録日 : 2019年4月6日
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