格差社会: 何が問題なのか (岩波新書 新赤版 1033)

著者 :
  • 岩波書店 (2006年9月20日発売)
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3.5
格差の何が悪いのかをある程度の数字を用いて、述べられている。筆者は、2006年時点の小泉内閣あたりで、小さな政府になっており、十分な救済になっていないという意見。経済効率を高めるためには、貧富の格差が拡大するのはやむを得ないという考え方は、「収穫逓減の法則」で説明でき、有能な人に高い所得を与えたとしても、それから得られる経済効率への効果はある程度の限界がある。貧富の格差が広がってもセーフティネットを確立させて、敗者・貧困者を救えばよいというが、実際にはそうなっていないとのこと。どこでバランスをとるか考えていく必要がある。なかなか面白い。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ノンフィクション
感想投稿日 : 2017年5月8日
読了日 : 2017年5月8日
本棚登録日 : 2017年5月8日

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