聖なる黒夜(下) (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2006年10月22日発売)
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感想 : 134
5

上下まとめて。

痛くて痛くて胸が苦しくなる。
強くて美しく脆い練を想わずにはいられない。
書き下ろしもとても良く、胸に秘められた蝶が情景に浮かぶ。
どう考えても壮絶な人生。好きになってはいけない人を好きになってしまう。付かず離れず。諦めた方が楽だけど、やっとの思いの一筋の光。
韮崎や全ての人に情があるから、変わりなんていない、一人一人を想う練は、捻くれてしまっているが育ちの良さはあるよなぁ。

麻生はいいキャラしてるなと。自分の行いに矜持があるが故、まさか練のことに限って誤認するはずがないと認めるにも認められないもどかしさがまたしんどかった。
ぱっと華があるわけではないけど、人を惹きつけて焦がれてしまうような人であり。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年8月7日
読了日 : 2022年7月27日
本棚登録日 : 2022年7月27日

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