恒川さんはホラー大賞作品から読むようになりましたが、
一作目から通してホラーとファンタジーが同居した作風が魅力です。
変に凝りのない読みやすい文章。
そして季節感・自然感を巧みに読み手に想像させてくれます。
第一作目の『夜市』の舞台は夏でした。
今作はタイトルからも明らかなように、秋が舞台です。
こわい、よりも不思議な後味が残ります。
ある者は秋の同じ日を何度もなんども繰り返す。
またある者は、秋の日に不思議な家に迷い込む。
そしてまた、ある者は……。
時間の牢獄。
空間の牢獄。
精神の牢獄。
いずれも秋を舞台に展開する3つの牢獄の世界。
今の季節が終わる前に手に取るのが良いかと。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2013年10月17日
- 読了日 : 2013年9月16日
- 本棚登録日 : 2013年9月16日
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