心にドシンと重い石が落ちてきたような気持ちになった作品でした。もしあみ子のような子が家族やクラスにいても、私も上手く接することはできないと思う。あみ子の悪気のない行動が、周りの人たちを壊してしまい、あみ子自身も傷ついてしまうのが悲しい。誰も悪くないからこそ辛い。
あみ子が見ている世界と周りの人が見る世界との差。トランシーバーのシーンはグッと心にきた。あみ子に応答してくれる人が現れますように。
ピクニックは、怖かった。モヤモヤする。一見すると、七瀬さんに優しく接する女達のように思える。けれど、少しずつ積もる違和感の正体を考えてみると、裏では妄想癖のある七瀬さんを馬鹿にして面白がっているように感じる。色んな考え方があるだろうな。
どちらの作品も考えさせられるし、しばらく引きずってしまった。今村夏子さん作品は、奥が深すぎる。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2024年3月28日
- 読了日 : 2023年3月4日
- 本棚登録日 : 2023年2月24日
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