管理会計を学問として学ぶのは難しい。でも本書は、現場をイメージしながら、解説されており、とてもわかりやすくて学ぶことが出来る。
・経営者には情報責任がある。
情報を知識に変え、利益・キャッシュに変えるために経営者はどのような情報が欲しいかをはっきりさせる。
・経営者が持つべき視点と情報。
魚の目、虫の目、鳥の目、で思考と決断をする。
そしてシステム導入だけでは改善されない、仕事のやり方(お金を生み出す仕組み)を変える必要がある。
・実現したい目的を最初に明らかにする。
システムの肥大化は、会社としての方針がない時、整合性が損なわれていく。つまりシンプルを目指す方針を定義する。
・20:80、大事なことに集中する。
売上の80%は20%の得意先と製品でなりたっている。会社は無駄のかたまり。資源配分を見直し成果につなげる。
・限界利益と固定費の関係を知る。
どのような活動が行われて、それにどれだけのコストがかかっているか。そして会計上、それがどのように計上されているか。間違った会計情報は会社を明後日の方向に誘導してしまう。
・リアルタイム情報を実現する経営ダッシュボード。
これは天候(経営環境)を知り、車(会社)の位置(実績)を知り、豪雨(突発的な異常事態)を予測する。経営は未来を見据えて今を生き抜くこと。リアルタイムでないと、その情報は死亡診断書になる。
・仕事のやり方を改善し、無駄を省く。
仕事のプロセスごとにコストを把握し、無駄は、その元から立たないとダメ。無駄な活動を管理することほど愚かしいことはない。
・2つの予算責任。
予算には直接責任と基本責任がある。
予算のオーバーは1円たりとも認めない直接責任。基本責任は、その仕事で果たすべき責任のこと。製造はQCD。そうしないと組織に神経が通らない。
・必要なものだけを残し、不要なものは捨てる。
目的を明確にし、何をすべきかを定義し、不要なものは捨てて、シンプルにする。
漫画のストーリーもよく出来ていて面白い。
- 感想投稿日 : 2020年12月21日
- 読了日 : 2020年12月6日
- 本棚登録日 : 2020年12月6日
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