海は燃えている~イタリア最南端の小さな島~ [DVD]

監督 : ジャンフランコ・ロージ 
  • ポニーキャニオン
3.70
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感想 : 6
3

非常にレビューや評価が難しい作品。
これを機内で観たのが失敗で、画質が悪く暗いので途中何してるのか全く分からないシーンが何箇所かあり、そこを含めて正当に評価できる立場ではないけれど、1つ言えるのはかなりドキュメンタリー映画を特化して観ているような人向けかもしれません。

イタリアの最南端にあるランペドゥーザ島にあるごく当たり前の長閑な日常を見せながらも、アフリカに最も近いヨーロッパということでこの島に次々に押し寄せる、アフリカや中東出身の難民たちの命の叫びを映し出します。
まずナレーションが全くないので、多少の難民の現実に対する知識や、想像力を要するつくりかた。
勿論ストーリーがある訳ではないので。何も考えずに観ていると当たり前の日常の一コマ一コマでしかないけれど、そうなってしまいがちな事がある意味恐ろしい。

小さな島で繰り広げられる子供達の穏やかな日常と、生きることに必死な難民たちの姿。
両者は交わることなく、同じ島に存在する人間だけども、与えられた運命は全く違うという現実。

この小さな島の出来事は地球の出来事そのものであり、私たちは何も知らずに穏やかな日常を過ごすこの島の子供たちのようなものなのだろうか。

こうして映画を観ている私もこの難民たちの姿を、一体いつまで遠い国の全く関係ない出来事として認識し続けるのだろうか。

そういうぞわぞわ感が観てしばらく経ってから湧き出ていまもシコリのように残っているし、これを観てそう感じた以上、ニュースで難民の映像出た時の感情は多分、今までのものとは違うものになるかもしれない。
そう思うとやはりこのドキュメンタリー映画はある意味とても考えられて作られているんだろうなと数日経った今になって思う作品でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2017年8月31日
読了日 : 2017年8月31日
本棚登録日 : 2017年8月31日

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