愚行録

著者 :
  • 東京創元社 (2006年3月22日発売)
3.52
  • (45)
  • (146)
  • (183)
  • (18)
  • (6)
本棚登録 : 690
感想 : 149
3

惨殺された夫婦の人間像を、知人・友人の証言から描き出すストーリー。タイトルの通り、人間の愚行のオンパレードでした。

「人間は馬鹿だから、男も女も馬鹿だから、愚かなことばっかりして生きていくものなのかな」。まあ愚かだからこそ、愛おしいのかもしれませんが。

それとこの小説を読むとよく分かるのですが、人が誰か(もしくは何か)について語るとき、所詮ある一面でしかないんですよね。これが真理だ、と自信たっぷり言う人間は疑ってかかったほうがいいよね、やっぱり。鵜呑みにするなんてもってのほか。

それにしても貫井さんって、相変わらず読者を引き込むのが巧いなぁ。読み出すと他のことが手につかなくなる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2016年11月15日
読了日 : 2016年11月15日
本棚登録日 : 2016年11月15日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする