教養としての大学受験国語 (ちくま新書 253)

著者 :
  • 筑摩書房 (2000年7月1日発売)
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【書誌情報】
『教養としての大学受験国語』
著者:石原 千秋
シリーズ:ちくま新書
定価:1,012円(税込)
Cコード:0281
整理番号:253
刊行日: 2000/07/18
判型:新書判
ページ数:304
ISBN:978-4-480-05853-9
JANコード:9784480058539

高校・大学生の学力低下が社会的に問題になっているが、憂うべきなのは知識量の低下よりも、自ら考えるための思考力の低下である。大学受験国語は、限られた条件の下での出題とはいえ、高校の「国語」よりもはるかにバラエティに富む。心ある出題者が、思考の最前線に幾分かでも触れてほしいと願っているからだ。数ある受験問題の中から良問のみを厳選した本書は、たくまずして現代思想のすぐれたアンソロジーとなった。それらを解いてゆくことで、受験生、大学生、ひいては社会人にも、思考力が身につく、明快な一冊。
https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480058539/


【簡易目次】
目次 [003-006]
はじめに [007-016]

序章 たった一つの方法 017

第一章 世界を覆うシステム――近代 029
過去問(1) 抑圧する近代合理主義 031
過去問(2) 自然と共同体からの解放 043

第二章 あれかこれか二元論 065
過去問(3) 脱構築という方法 066
過去問(4) 子どもの発見と二項対立 082

第三章 視線の戯れ――自己 095
過去問(5) 自我を癒す 101
過去問(6) 近代的自我からの脱却 108

第四章 鏡だけが知っている――身体 123
過去問(7) 「身体をもつ」ことと「身体である」こと 126
過去問(8) 私の欲望は他者の欲望である 138

第五章 彼らには自分の顔が見えない大衆 149
過去問(9) いかなる権威をも否定する権威 153
過去問(10) 小さな差異を生きる「わたし」 167
過去問(11) 都市が大衆を生み出した 178

第六章 その価値は誰が決めるのか――情報 197
過去問(12) 弱者のふりをした権力 203
過去問(13) 感性の変革の語り方 219

第七章 引き裂かれた言葉――日本社会 235
過去問(14) 共同性と公共性 239
過去問(15) 個人(ホンネ①)と世間(ホンネ②)と社会(タテマエ) 249

第八章 吉里吉里人になろう――国民国家 269
過去問(16) 方言は言語に憧れる 278
過去問(17) 日本語と想像の共同体 283

おわりに(二〇〇〇年六月 石原千秋) [298-302]

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 370.教育
感想投稿日 : 2022年12月30日
読了日 : 2017年10月6日
本棚登録日 : 2017年10月6日

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