ナショナリズムの発展

  • みすず書房 (2006年9月1日発売)
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『ナショナリズムの発展[新版]』

原題:NATIONALISM AND AFTER
著者:Edward Hallett Carr(1892ー1982)
訳者:大窪愿二(1915ー1986)


【書誌情報】
四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/120頁
定価 2,592円(本体2,400円)
ISBN 4-622-07242-4 C1031
2006年9月7日発行

ナショナリズムによる衝突は、なぜ起きるのか。イギリスの外交官として、1919年ヴェルサイユ平和会議に随行、その後ロシア問題や、国際連盟の担当となり、1936年退官後はウェールズ大学の教授を務めたE.H.カーが、その問いに答える。『歴史とは何か』『危機の二十年』『ソヴィエト・ロシア史』など多くの著書のなかで、1945年、第二次世界大戦終結直後に出版された本書には、その歴史観の真髄が込められている。

第1章「ナショナリズムの極点」では、第一期をフランス革命、ウィーン会議にいたるまで、第二期を第一次世界大戦終結まで、第三期を第二次世界大戦勃発まで、と分けることにより、政治と経済の両面から歴史的・理論的に考察する。第2章「国際主義の展望」では、第二次世界大戦後の国際政治を予測する。個人と国家および民族と国家の関係、更に国際社会との関係、また新たなる国際組織への期待が論じられる。

外交官としての現実的な視野と、歴史家としての深い洞察は、現在われわれが直面する東西冷戦後のナショナリズムの問題にも、多くのメッセージを投げかけている。
http://www.msz.co.jp/book/detail/07242.html

読書状況:読みたい 公開設定:公開
カテゴリ: 20X.歴史
感想投稿日 : 2017年8月12日
本棚登録日 : 2017年8月12日

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