二瓶と杉元の戦いの場に谷垣がアシリパを人質に現れ、杉元と白石は逃走。二瓶と谷垣はアシリパを出しにレタラをおびき寄せる。谷垣はアイヌの仕掛け罠で毒が回り、二瓶はレタラとの一騎打ちの瞬間、背後から現れた別の狼に絶命させられる。
谷垣はアシリパの集落に運ばれ手厚い介護を受ける。そこで谷垣が語るには、アイヌの集めた金塊はどうも総額8千億に上り、鶴見はこれを元手に北海道征服を企てている。
一方、小樽に現れた土方の一派は銀行を襲撃し金と名刀を奪う。騒ぎに気付いた鶴見派は現場を去る土方と遭遇。
後半は新しい入れ墨の囚人・辺見和雄が登場。各地を放浪しつつ息をするように人を殺すこの殺人鬼がニシン漁の現場に現れた噂を聞いたアシリパは、近くで叔父がクジラ漁に出ていることから心配になって現場へ向かう。
筋の要約には書きにくいが、この作品のもう一つの魅力は、こうした大和人の欲にまみれた争いに対し、カムイとのコミュニケーションをかかさないアイヌの世界観がコントラストをもって描かれていくところだ。読み進める中で、その思想が自然と体に入ってくる。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
マンガ
- 感想投稿日 : 2022年8月12日
- 読了日 : 2022年8月12日
- 本棚登録日 : 2022年8月12日
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