デューン 砂漠の救世主〔新訳版〕 上 (ハヤカワ文庫SF)

  • 早川書房 (2023年4月15日発売)
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感想 : 10
5

「デューン」シリーズの2作目。数年前に1作目を読んで忘れかけていたところ、2作目が新訳版で出版されたので読んでみた。しかし、独特の世界観、独特の心理戦描写など、すぐに思い出すことができた。

 フランク・ハーバートの政治哲学が見事に描かれている。誰からも尊敬される統治者、弁舌巧みに民衆を惑わす統治者、こういった連中のために我が国も深い傷を負うことになったのだが、そのことが上手く描かれている。「XXをぶっ壊す」とかそういう威勢のいいことを言うやつのために我々がどれだけ深い苦しみ悲しみを背負うことになったのか、そのことが上手く描かれている。こういう連中にのせられるのはたいがい本を読まないバカか女と相場が決まっている。ヒトラーを崇拝していた者の大半は女だったそうだ。その意味でバカと女も有害である。殺害された元首相よりもこういった連中の方が罪深い。こういう口の上手い連中はtwitterでも幅を利かせているのだが、本当に有害である。こういう連中もたいがいバカか女である。重要なのは人の話をよく聞く謙虚さであろう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年7月15日
読了日 : 2023年7月15日
本棚登録日 : 2023年5月27日

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