昭和陸軍の軌跡 - 永田鉄山の構想とその分岐 (中公新書 2144)

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  • 中央公論新社 (2011年12月17日発売)
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タイトルのとおり、戦前の陸軍を中心にしながら、どうして日本は対米開戦を決意するに至ったかを満州事変のあたりから説明する本。

その際に、陸軍の大きな戦略構想を担った永田鉄山、石原莞爾、東條英機、武藤章、田中新一などを中心に、その戦略思想の流れ、共通認識と対立点などを通史的に説明している。

この辺のながれは、すでにある程度理解していたつもりなのだが、あらためて陸軍にフォーカスして読んでみると、思想と思考の多様性がわかってくる。

また、これまで誤解していた点もいくつかわかった。

歴史に「もし」はないというが、日米開戦につながっていく必然性とともに、日米開戦が多くの偶然のなかにあり、いくつかの「もし」があったら、それは十分に避けれたものでもある気がしてくきた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2022年2月6日
読了日 : 2022年2月6日
本棚登録日 : 2022年2月6日

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