異文化理解力――相手と自分の真意がわかる ビジネスパーソン必須の教養

  • 英治出版 (2015年8月22日発売)
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最近の興味は「文化」で、特にホフステードのモデルに興味を持っている。という流れで、読んでみた。

ホフステードを読んだ後では、軽く読めて、そうだろうね、みたいに思ってしまった。(多文化の環境で働いたことないのにね)

ホフステードが、データと先行研究を踏まえながら、結構学術的に正確な記述を目指しているのに対して、こちらはビジネスにフォーカスを絞って、わかりやすく、エピソードや事例をたくさん紹介して、具体的な行動につながるようなアドバイスをうまくまとめているな、という感じかな。

本の中でもホフステードの研究への言及もあるように、大きく違うことを言っているわけではなく、そんなに新しい何かがあるわけではない。(ホフステード的には、「文化」というほどのことではない、表層的なところをなぞっているだけ、という感じではある)

本のまとめ方に、アメリカ的なプラグマティズムな「文化」が現れている感じが面白いかも。

エピソード満載で面白い一方では、データがどこからきたのかよくわからないところに疑問は残る。こういう本では、巻末に調査の方法論とより詳細なデータをつけるのが普通だと思う。その辺の信頼性については、よくわからないところ。

これで多文化が分かったつもりにならずに、ホフステードを読むきっかけになるといいと思う。

何はともあれ、今時のビジネスは、こうやって文化の違うを考慮してコミュニケーションやリーダーシップを発揮しないといけないわけだね、とグローバルな競争の厳しさを感じた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2017年12月25日
読了日 : 2017年12月25日
本棚登録日 : 2017年12月25日

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