青空文庫でよみました。
なんともどう解釈したらいいのかわからんのですよ。
元々殿様に仕えている人という、フェアな立場ではない語り手の言う事をどうしても鵜呑みに出来なくて、何度読み返しても殿様が一番酷いと思うんですよね。。
懲らしめるためにって言ったって、娘に火をつけたのは殿様なのですから。
殿様を立てなければならない立場でありながら、ところどころこっそり殿様への不信を忍ばせているようなところもあるんですよね。
はっきりとは書いてないけど、車を燃やそうとした御所では妹が化けて出る噂があると、そんな化けて出るような死に方をしたということを暗に示唆していたり。
まるで遠まわしに断罪しているようだなと思うのです。
でもそうなると良秀が夢の中で娘が地獄に行く事を知っていたのはなんだったんだろうなと。
そんな罪をあの娘が負っていたのかと。それを父親が知っていたのかと。
もしくは父親が関わっていたのかと。
娘があの夜、会っていたのが誰ととるかで、この話は変わるのよね。
殿様か。父親か。はたまた第三の男か。
とまあ、こうやってぐるぐる考えられるのが面白いってことなのかな。間違いなく名作だと思います。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
本
- 感想投稿日 : 2013年4月13日
- 読了日 : 2012年8月12日
- 本棚登録日 : 2013年4月12日
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