ようこそ授賞式の夕べに (成風堂書店事件メモ(邂逅編)) (ミステリ・フロンティア)

著者 :
  • 東京創元社 (2013年11月9日発売)
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本棚登録 : 734
感想 : 128
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脅迫者の正体と、覆面作家の正体と、花ちゃんが謎解きに固執する理由。
一遍に提示される謎は徐々に解けていくものの
完全に明らかになるまではほぼ絡まずに最後に一気に繋げる、
という構成が見事。
ふたつのシリーズのコラボ作品ということだが
無理矢理絡めた感じとか取ってつけた感が全くなくて
成風堂の多絵ちゃん(と杏子さん)も明林書房の井辻くんも
ちゃんと必要なキャラとして機能してたのも見事。

今回読んでいて気が付いたのは
各々のシリーズにおける杏子さんと真柴さんの役割が共通しているということ。
要するに混ぜっ返し要員。
個人的にこのふたりが苦手な理由も何となくわかった。
そして、大崎さんの作品にはかなり高い頻度で
何らかの悪意を内包した人物がひとりは登場するんだということ。
今回のそれは脅迫してた犯人だったわけだけど。

『本屋大賞』もとい『書店大賞』の裏側を見せてくれる趣向も面白かった。
運営費の捻出方法とか、得票数のカウント方法とか、目から鱗な気分。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリ/サスペンス/ホラー
感想投稿日 : 2014年4月17日
読了日 : 2014年4月14日
本棚登録日 : 2014年4月14日

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