■意味の意思
A.生き残れるかどうかは、この苦しみ、この人生が「何のためのものか」という方向性、あるいは「誰のためなのか」という方向性を持っているかどうかにかかっている。
B.満たさるべき意味、出会うはずのもう一人の人間、自分自身を差し出すべき理由、あるいは愛する人に向かって生きて初めて、人は人間として生きられるということである。
C.探求すべき意味さえ見出すなら、敢えて苦しむことも甘受し、犠牲に身を捧げ、そしてもし必要とあらば、そのためにみずからの命をも捧げる覚悟をする。
D.人生は無条件に意味がある。
E.悲劇に直面していても、幸せな人はいる。苦しみにもかかわらず存在する意味ゆえに。癒しの力は、意味の中にこそある。
F.伝統や伝統的な価値が人にどうすべきかをもはや教えてくれるわけでもない。現代人は、こうした方向を指し示してくれるものが欠けた状態の中にいて、自分が何をしたいのかが、時折わからなくなっているのである。その結果はどうだろう。ほかの人達していることを自分もするという画一主義か、さもなければ、他の人が自分に期待することをするという全体主義を生み出しているのではないだろうか。
G.人生の意味、人生の価値について人が問うた瞬間、人は病む。
H.苦しみが自分よりよい自分に変えてくれるのなら、苦しみにだって一つの意味がある。
I.気に懸けるべきは、自分が幸せがどうかではなく、自分に幸せになる理由があるかどうかなのである。
J.自殺の危険は、その人の自殺衝動の強さに関係しているのではなく、自殺衝動に対する、その人の人間としての態度に関係している。そして一方その人の態度はというと、基本的には、その人がたとえ辛くとも、何か生き残る意味を、そこに見ているかどうかにかかっているのである。
K.幸せは結果として得られるものであって、追い求めて得られるものではないのである。
L.ずっと意味のなかった人生、つまり無駄に過ごしてきた人生にさえも、最後の瞬間にその状況にどう立ち向かうかという、まさにその態度によって、なお意味を与えることが出来るのである。
M.人類は足りなくて飢えることと、満たされて退屈することという、2つの極の間を永遠に揺れ動くよう運命づけられている。
N.人間は無意味感に圧倒されたと感じた時に、最も殺意を抱きやすい。
O.人は他者と競争し、打ち勝とうとすればするほど、自分の脳力を発揮できなくなる。逆に、成功や他者に勝つといったことをあまり気にせず、自分のベストを尽くすことだけに集中すればするほど、より早く、より簡単に、成功という王冠を抱くことができるのである。
P.真の選手は、自分だけを相手に戦う。
Q人生とは、生涯にわたる問と答えの繰り返しである。そして、答えに関しては、生涯をかけて答えていくことだけが可能なのだ。このようにして人生に「応えていく」ことこそ、自分の人生に対して「責任を持つ」ということなのである。
R.人生のほうはまだ、あなたに対する期待を決して捨ててはないはずです。あなたを必要とする何か、あなたを必要としている誰かが必ずいるはずです。そして、その何かや誰かはあなたに発見されるのを待っているのです。
S.プレッシャーが強すぎるからではなく、よい意味での本物のプレッシャーがない世の中だから、人々の心が脆弱になっている。
- 感想投稿日 : 2014年8月29日
- 読了日 : 2014年8月29日
- 本棚登録日 : 2014年8月29日
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