きのうのオレンジ (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2023年8月21日発売)
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本棚登録 : 1079
感想 : 87
3

癌宣告を受けた青年の闘病の物語。
登場人物はみな良い人ばかり。
生ききることを感じる物語でした。

都内のレストランの店長の遼賀。胃の不調から検査をうけた結果、癌。
その病院で偶然再会した高校の同級生の矢田。
遼賀は弟の恭平と連絡をとります。
そして、遼平から届いた荷物は、オレンジ色の登山靴。

遼平と恭平は15歳の時に、雪山で遭難し、死にかけた過去を持ちます。その時の登山靴。
この経験が、この後の闘病でたびたび思い出されます。

そんな遼平の闘病とそれを支える恭平、矢田、母親、そして良い味出しているレストランのバイトの高那。

恭平と遼平の関係。
手術、辛い抗ガン治療、治験。

そして、以前に遭難した山に再び挑みます。
そこで過去の遭難時に書いた手紙には熱いものがこみ上げます。

生ききること。
みんなにありがとうを伝えたい。

温かく優しい気持ちになれる物語でした。
お勧め。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2024年4月21日
読了日 : 2024年4月21日
本棚登録日 : 2024年4月21日

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