ねばちっこい経営 粘り強い「人と組織」をつくる技術

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  • 東洋経済新報社 (2006年12月15日発売)
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感想 : 15
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「現場力を鍛える」「見える化」に続く3部作完結編。

継続は力なりとはよく言いますが、その継続をどうすると出来るのか?それが続ける力、粘る力として語られています。
ねばっちこい経営といった題名もキャッチーで面白い。

本作でも事例をふんだんに盛り込んで、解説しています。
改善活動がうまくいかない理由として、改善を推進する現場に対する経営からのリスペクトが弱いとぶった切り!
改善には現場に対する「リスペクト」、そこから生まれる現場の「プライド」、それが「改善」につながるという構造です。

粘着力が企業の競争力の根源として、4つの粘着力を定義しています。
行動、思考、伝達、意思
の粘着力です。
そういった粘着力を高めるために組織としてのポイントと個人としてのポイントをそれぞれ上げられています。
組織の粘着力を高める8つのポイント
1.時間時を長く取り宣言する
2.人が変わっても、基本的なプログラムは変えない
3、あれもこれもやらないで絞り込む
4.経営と現場が一体となって取り組む
5、カリスマをつくらない
6、プロセスをほめる
7、面の教育を徹底させる
8、コーディネーター機能を充実させる

そして、個人の粘着力を高める10個のポイントが解説されています。
1、夢や思いを大切にする
2、具体的な目標を設定する
3、目標に日付や期限を入れる
4、一定期間、集中して取り組む
5、弛緩をはさむ
6、遊び感覚を入れる
7、正常実感を得る
8、記録を残す
9、他人と比較しない
10、ポジティブに考える

本書で、ちょっと面白いところが組織の粘着力を生むために、納豆と比較していくこと。納豆の作成プロセスに対応して、粘る組織のプロセスを解説しています。
キーワードは浸潤、感染、熟成
とりわけ、感染では「納豆菌人材」の育成をポイントにあげています。
これまたキャッチーなキーワードです。

これまた、1時間ちょいぐらいで読むことが出来ます。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ビジネス
感想投稿日 : 2013年4月28日
読了日 : 2013年4月27日
本棚登録日 : 2013年4月27日

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