宇喜多直家・秀家: 西国進発の魁とならん (ミネルヴァ日本評伝選)

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  • ミネルヴァ書房 (2011年1月1日発売)
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宇喜多直家・秀家親子の伝記。

とはいえ、宇喜多氏の祖先から備前・備中・播磨・美作を中心に近隣の赤松氏や浦上氏ら大名、在地領主の動向、八丈島配流後についても触れられています。

宇喜多氏の研究は進展してきたそうですが、当時の史料より後世の編纂物の影響でまだまだ直家のイメージは俗説に縛られているようです。

宇喜多氏は商人的性格をもった在地領主から身を起こし、赤松氏の守護代浦上氏に協力し圧倒、近隣領主を緩やかに従属させつつ、秀家はやがて豊臣5大老までになりました。しかし、中世から脱却できず家臣団が二分、関ヶ原の戦いでは実質総大将として西軍において敗軍の将となりました。

直家や宇喜多家の性質のイメージが覆ります。是非、一読ください。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本史
感想投稿日 : 2011年1月15日
読了日 : 2011年1月15日
本棚登録日 : 2011年1月15日

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