再読。
信頼できない語り手は信頼できないという1点においてのみ信頼できるということの証左であろう。
反語法によりアベノミクスや東京オリンピック、特定秘密保護法を礼賛してみたり(語り手はそんなこと1ミリも思っていない)と思えばうっかり本音が垂れ流されたり(家賃、水道光熱費が払えん!といった怒り、愚痴)。
ツイッターで誰かの気分を死ぬほど不快にできたらいいなんておっしゃる著者のことであるのでこの小説の信頼できない語り手は他人を不快にさせるというその一点において信頼できるのである。
絶対支持!
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
日本文学
- 感想投稿日 : 2017年7月2日
- 読了日 : 2017年7月2日
- 本棚登録日 : 2017年7月2日
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