結論から言うとかなり参考になった。試しに別の本を読みながら、この本で習ったことを参照しているが、以前よりかなり整理ができ格段に理解を深めながら読めている。
この本を読んで、まず驚いたのが「意味がよく分からん」とか「読み辛い文章だなー」とか、そういったストレスが微塵もないこと。著者の主張は過不足なくミニマルな味付けのみされており、文章は整然と連なっている。本書は、論理思考力とは何か、また身につけるために何をすべきかを本の読み方を通してレクチャーする本だが、著者の文章がそもそも理解しやすいため、信頼してぐんぐん読み進めることができるだろう。
また、比喩表現もとても的確でイメージしやすい。言語OSの更新、雪だるま式勉強法、要点とは骨であり論理はそのつながりで背骨である。こういった比喩は突き詰めると意味が通じなかったり、そもそも比喩を出す意味がない所で出てきたりというのが悪文にはつきものだが、この書籍ではそれがない。文章を扱うレベルの高さがひしひしと伝わる。さすが現代文の塾講師といったところで、読むほどに感心しながら文字を追えた。
反面、書籍の半分はどこか大学受験の現代文講義っぽさもあり、少し気にはなるところではあったが、個人的にとても良い刺激をいただいたので、目を瞑れる。幅広い年齢を対象に読む意義のある本だと思う。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年2月8日
- 読了日 : 2023年2月8日
- 本棚登録日 : 2023年2月8日
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