「木霊(こだま)」と呼ばれる木の精霊が人に嫁ぎ、その子孫には植物を「起こす」力がある・・・それが当然の事実として受け入れられている星河町では、町の人間は皆木霊の子孫。だが人に混じった木霊達も寿命を迎えていき、今は樹齢1200年のケヤキの精、 ほおずき をただ一人残すのみ。通常は夫が寿命を迎えれば、嫁いだ木霊もやがて消えるのだが、ほおずきの夫 天馬 は海で消息を断ち、今も帰りを待つ彼女は生き続けている。もう130年も。
ほおずきの直系の子孫 一歩は 「起こし」の力も持たず 勉強もできない問題児だが、五代前の先祖であるほおずきに幼少時命を救われ、冗談にまぎらせながらも強い思慕の気持ちを持ち続けている。
だがほおずきは帰らぬ人を待ち続ける事に疲れたのか、次第に力も弱まり、口数も少なくなっていく。そしてある日・・・
「木霊」の存在が前提のファンタジー。作画がきれいで、凛としたほおずきは美しい。厳密に考えるとタブーな話でもあるが 上品で魅力的な作品に仕上がっている。1巻のラストで急展開があり、期待を持たせつつ2巻に続く。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ゆっくり読みたい本
- 感想投稿日 : 2013年3月18日
- 読了日 : 2013年3月18日
- 本棚登録日 : 2013年3月18日
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