星河万山霊草紙(1) (KCx)

著者 :
  • 講談社 (2011年9月7日発売)
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本棚登録 : 224
感想 : 22
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 「木霊(こだま)」と呼ばれる木の精霊が人に嫁ぎ、その子孫には植物を「起こす」力がある・・・それが当然の事実として受け入れられている星河町では、町の人間は皆木霊の子孫。だが人に混じった木霊達も寿命を迎えていき、今は樹齢1200年のケヤキの精、 ほおずき をただ一人残すのみ。通常は夫が寿命を迎えれば、嫁いだ木霊もやがて消えるのだが、ほおずきの夫 天馬 は海で消息を断ち、今も帰りを待つ彼女は生き続けている。もう130年も。
 ほおずきの直系の子孫 一歩は 「起こし」の力も持たず 勉強もできない問題児だが、五代前の先祖であるほおずきに幼少時命を救われ、冗談にまぎらせながらも強い思慕の気持ちを持ち続けている。
 だがほおずきは帰らぬ人を待ち続ける事に疲れたのか、次第に力も弱まり、口数も少なくなっていく。そしてある日・・・


「木霊」の存在が前提のファンタジー。作画がきれいで、凛としたほおずきは美しい。厳密に考えるとタブーな話でもあるが 上品で魅力的な作品に仕上がっている。1巻のラストで急展開があり、期待を持たせつつ2巻に続く。
 
 

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ゆっくり読みたい本
感想投稿日 : 2013年3月18日
読了日 : 2013年3月18日
本棚登録日 : 2013年3月18日

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