百鬼夜行抄 13 (ソノラマコミック文庫)

著者 :
  • 朝日新聞出版 (2012年10月5日発売)
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本棚登録 : 542
感想 : 44
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どの話も結構怖い。
二つの話が同時進行するパターンが多いが、どの出来事がどっちの問題点なのか分からないような構成。そこが面白い。

誰の言うことが本当なのか。
誰も正解を知らない、という現実を考えさせられる。

「石段の底」
弟を可愛がる母親から執拗な電話を受けている男の人の話。
石段を登り続けて出られなくなりそうになる。

「赤将軍到来」
尾白と尾黒の住宅問題。
引っ越し先の住人が木を切ろうとしてるのでそれを阻止する妖魔達と、それとは別の妖魔に取り憑かれた女の人の話。

「名前のない子供」
死人の行列の話。結婚前の祖父がそれを途切れさせ、邪魔された鬼がその後律のところに現れるが赤間が助けてくれる。

「別室の客」
婚約者に去られた、おばと住む女性。友人と出かけた先で彼女だけ怪我もなく助かる。その事がきっかけで以前にも自分だけ生き残った事があると思い出す。

「亀裂の家」
トラブル物件を扱っていた開が再び失踪する。
物件のトラブルは結局青嵐が食べて解決するが、開は戻ってこない。

「取りかえ子」
千里眼を持つという人のところに開の事を相談しに律が行く話。

「毒の皿」
開は死んでいるかもしれない可能性を考える環が、連絡がある度に身元確認をしに行く。
そこで見かけた所持品とされる皿が返しても捨てても環の元に戻ってくる話。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 今市子
感想投稿日 : 2015年2月11日
読了日 : 2015年2月11日
本棚登録日 : 2015年2月11日

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