本作の謎の古代史はミッシングリングであり、本来は謎解きされることなく終わるのが自然であろうが、そこは期待を裏切らず、あっけなく解き明かされてしまうので、そのあたりは作者の真骨頂であり、このままいったら世界の謎という謎が解き明かされてしまうのではないかと思われる。ただし、本作においては、この肝心な謎解きの部分が新たに登場した学者に委ねられた、言わば外注状態であり、何のための円盤だったのか等、全く読者には開示されないまま、あっけなく場所が特定されて、あれよあれよという感じであっけなさすぎる。また、敵役の富豪も父親に反発していたとしても、今の成功を投げ打つほどの入れ込みをして、最終的に自滅する展開は余りに不自然であろう。そういった意味で結末は予定調和ではあるものの、消化不良である。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2012年12月19日
- 読了日 : 2012年12月19日
- 本棚登録日 : 2012年3月22日
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