新潟の旧家、蔵元の田乃内家に生まれた烈。烈は当主の意造と妻賀穂の間にやっと育った唯一の子であり、真綿で包むように大切に育てられた。しかし、小学校入学を目前に、烈が不幸にも目の病を患っており、やがては失明する運命であることが発覚した。
利発で敏感な心を持った烈は、自分の過酷な運命に激しい憎悪を抱きながらも、やがて田乃内家の将来をも見据えた生き方を強く歩んで行こうと決意する。
とにかく先が気になって気になって、久々にハイスピードで読んだ作品。しかも読み終わってしまったことさえ惜しい、そんな読後感。
初めは甘やかされて育った烈のワガママぶりに圧倒されたが、後半の烈の心の成長にはひたすら感動である。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
宮尾登美子
- 感想投稿日 : 2012年9月12日
- 読了日 : 2001年1月12日
- 本棚登録日 : 2012年9月12日
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