立子へ抄: 虚子より娘へのことば (岩波文庫 緑 28-9)

著者 :
  • 岩波書店 (1998年2月16日発売)
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感想 : 1
5

虚子先生、名言が多すぎます。
またもや付箋でいっぱいになりすぎ、そのすべてを引用に書こうなものなら、一日すべてを費やさなければなりません。

俳句そのものの指南、生き方、仕事について、女性が牽引する俳句の世界について…

今時の成功哲学や、自慢話を鼻からぶら下げるビジネス書など影を潜めてしまう。
それこそ「高浜虚子366日の言葉」なる本に編集しても良いくらいである。

そして自然その他、物事の表現力。

美しいのは、娘、立子への言葉。
娘に対して「あなた」呼ぶのである。
この頃は、家族であっても互いを呼ぶのに凛と律した精神があった。

此の時代の精神が今もあれば、家族や経済ももっと背筋を伸ばしたものであっであろうにと、偲ばれる。


参考
この本に出てくる、映画、本

映画
巴里の屋根の下 


土佐日記
柿右衛門と色鍋島

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 高浜虚子
感想投稿日 : 2012年8月13日
読了日 : 2012年8月13日
本棚登録日 : 2012年8月13日

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