紛争で死んだ人を食べる犬。
同じ「犬が死体を食べる」のでも、藤原新也氏がガンジス川で撮影した逝き方とは真逆の、人間の汚さ、愚かさがぶちまけられてしまった紛争の世界。
赤ん坊を取り除けられ乳房を切り落とされる女性。
国連平和維持軍でさえ、ほんとうの意味で平和を構築、維持出来るわけではない。
232ページ後の写真。道が薬莢で埋め尽くされているのを見たとき、ショックで力が抜けた。
リーマ・ボウイーという女性はこの惨劇の中で、立ち上がり人々と手を取った。
その勇気、忍耐する力を自ら湧き上がらせた。
だれもができないと思った平和を非暴力で引き寄せた。
1972年生まれの40歳だという。
この感想文の筆者は1970年生まれの42歳だ。
さほど年の違わない女性が、他の国ではこれほどの壮絶な目に遭いながら闘いぬいた。
日本に住む日本人の私にこれほどの働きができるだろうか。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
Façon de vivre
- 感想投稿日 : 2012年10月26日
- 読了日 : 2012年10月23日
- 本棚登録日 : 2012年10月23日
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