仮の居住地ナスカに対しての想いが世代間ごとに分裂し、指導者が揺れ動くのを見て複雑な気持ちになった。何が正しいのかわからない、間違えれば一族が滅びる、けれど迷っているこの瞬間すらもしかしたら危険が迫っているかもしれない。仮染めの平和の危うさと、指導者の責任の重さにこちらまで息が苦しくなる。
危うさでいうと、この話の世界全体が、何かきっかけがあれば崩れ落ちてしまいそうな、そんな危うさを抱えていると感じる。旧人類もミュウも、そしてそれぞれの人々が内包される社会システムも。
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- 感想投稿日 : 2019年10月23日
- 読了日 : 2019年10月23日
- 本棚登録日 : 2019年10月23日
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