女子独特の嫉妬にまみれた短編二作。
「かわいそうだね?」☆☆☆
元カノと同棲する彼氏を理解しようとしながらも、苦悩する樹理恵。そんな中途半端な男でも好きになったなら我慢しちゃうんだろうか…。
メール見たあとの展開はすっきり爽快で笑えちゃう。本当に女って怖い。
「亜美ちゃんは美人」☆☆☆☆
さかきちゃんは、美人な親友の亜美ちゃんを本当は好きじゃない。
そう、女の子ってグループ意識が凄いのだ。だから好きじゃないのに、一緒にいるなんてことがままあるらしい。
よくわかるなぁと笑える。
そういえば、最近、こんな話があった。
小学生のころの友達のEちゃんにこないだ会って、懐かし話をしていた時のこと。
私「昔、よくEちゃんがふたりで行動してたAちゃんは最近どうしてるの?」
Eちゃん「全然、会ってないよ。○○(私の名前)のがよく会ってるもん。」
私「いつも一緒にいるイメージだったのに」
Eちゃん「私はあの子のことそんなに好きじゃなかったよ」
私「そうなの?」
Eちゃん「小学生のときって、誰と仲いいかって先生に面談で聞かれたじゃない?クラス替えなんかに反映するやつ。あの子は面談のあとに真っ先に『Eちゃんの名前を言ったからね☆』って報告してくれたけど、私は誰って言うんだろう…って思ったんだ。…結局、面談が中止になって、ほっとした。」
女子って本当にわからないなぁ。
☆あらすじ☆
同情は美しい、それとも卑しい?美人の親友のこと、本当に好き?誰もが心に押しこめている本音がこぼれる瞬間をとらえた二篇を収録。デビューから10年、綿矢りさが繰り広げる愛しくて滑稽でブラックな“女子”の世界。
- 感想投稿日 : 2013年3月20日
- 読了日 : 2013年3月20日
- 本棚登録日 : 2013年3月19日
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