発売当初著者のインタビューをいくつか読んだため、既知の内容が多かったような印象を受けた。
ページ数に圧倒されるが、各内容についての具体例が多いため、述べようとしているポイントだけ拾えばかなりコンパクトな内容になるのではないかと思う。
発売当時かなり話題になり、購入した人もかなりいるであろうが、果たしてそのうちの何人が読了できたのだろうか、と考えてしまった。
というのも、初めのプロローグが長く、そこから続く第1章の要点がつかめずに100ページほど進んでしまうからである。
新しく知った内容としては、子育てに関する子供に対する体罰を容認する社会かしない社会かという点に、狩猟採集民、農耕民、牧畜民のそれぞれが自己の所有物をどのくらい持つかの違いによる、という点であり、この説明には大いに納得がいった。
著者が何度も訪れたニューギニアだけでなく、様々な民族の話があげられているため、文化人類学に関心のある方であれば大いに有益な資料となるであろうが、そうでない人にとっては、具体例は表にでもまとめてもらって、それらから導き出される考えをもっと聞かせてもらいたかった。
そのような点ではは先に読んだ『知の逆転』の方が読んでいてわくわくさせられたのが残念である。
図書館で借りて期限が迫っているため、第3章と第4章については仕方がなく読み飛ばしたが、この本で最も読みたい箇所が宗教と言語についてのところであったため、下巻の予約が回ってくるのを楽しみに待とうと思う。
p389鼻薬→媚薬
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
グローバリズム
- 感想投稿日 : 2013年8月27日
- 読了日 : 2013年8月27日
- 本棚登録日 : 2013年2月25日
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