木村さんのりんご、食べてみたいなぁ。
でも、木村さんのりんごだけじゃなくて、普通にお店で買う野菜たちにも、私はときどき激しく心打たれるときがあります。あまりに美しくて。
親が兼業農家で、野菜を作ったりコメを作ったりという作業を間近で普通に見て育ったからかな。
芸術的なまでに美しく育った野菜たちを、自分は何の労働もせずにほんの数百円で手に入れて、しかもときどき腐らせてしまったりする。そんなことが、すごく罪深く感じる時があります。
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2017/02/12 鑑賞
原作を読んだ時もそうだったけど、映画もやっぱり見ていて辛かったです。
本を読んだから大丈夫かと思ったけど、全然大丈夫じゃなかった。
この手の辛さに対する耐性が年々弱くなっている気がする・・・
辛い、と思うのは、やっぱり私がまだまだ俗っぽくて、損得勘定で生きていて、努力した年月と等価のもの(ぶっちゃけて言えばお金とか名声とか)を確実に得たいと、心のどこかで思ってるからだと思う。
木村さんも偉いけど、ご家族がこれまた偉大過ぎて、まぶしくてまぶしくて、めまいがします。
木村さんの人生は、いろんなことを教えてくれるけれど、そのうちの1つとして、地球環境についても大きな提言がされていると思う。
それは、やっぱり小さな畑ひとつ、リンゴの木ひとつを単体で見ていてはダメだということ。
山の中の一本のリンゴは、その木が生えている数メートル四方だけで生かされて大きくなったんじゃないんだよなー、と。
温暖化の問題も、大気汚染の問題も、砂漠化の問題も、多くの種が絶滅に向かっていることも、とにかく一つひとつの問題を、問題が顕在化している場所だけ綺麗にして、その場所だけ数値を無理やり正常に戻しても、抜本的な解決にはならなくて、全部全部つながっているんだってことを教えてくれているんだと思います。
地球の裏側で起こっている干ばつや水害や砂漠化やヒートウェイブはあなたの生活に繋がっているんですよ、と。
みんな、緑が多くて土が見える場所が大好きで、鳥たちがさえずる公園なんかに大挙して群がるのに、どうして自分たちの住んでいる土地はコンクリートで固めちゃっったり、樹木を植えられるスペースすら取ろうとしないんでしょうかね?
そこを変えるだけでもずいぶん違うのになぁ、緑が多い地域の方がみんな住みたがって土地の値段も上がるのになぁ、なんて思ったりします。
- 感想投稿日 : 2023年4月8日
- 読了日 : 2017年2月12日
- 本棚登録日 : 2023年4月8日
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